広大な自然の中で眠りにつく、そんな車中泊は魅力的ですよね。
しかし、限られた車内空間で快適に過ごすには、電源確保が課題となります。
そこで注目したいのが、ソーラーパネルとポータブル電源の組み合わせです。
太陽の力で電力を生み出し、好きな時に好きな場所で使える。この組み合わせが、あなたの車中泊をもっと快適にするでしょう。
この記事では、
- ソーラーパネルとポータブル電源のメリット
- 車中泊に最適な製品の選び方
- 実際に使ってみた感想 などを詳しく解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、あなたの車中泊の準備にお役立てください。
ソーラーパネルとポータブル電源のメリット

広大な自然の中で過ごす車中泊は、現代人の心を掴む人気のアウトドアレジャーです。
しかし、限られた車内空間で快適に過ごすためには、電源の確保が欠かせません。
そんな悩みを解決してくれるのが、ソーラーパネルとポータブル電源の組み合わせです。
太陽の光を電力に変え、それを蓄えることで、いつでもどこでも好きな電気製品を使うことができるようになります。
スマートフォン充電はもちろん、小型冷蔵庫や照明など、車中泊を快適にするための様々な機器の電源として活用できます。
この組み合わせは、自然の中で過ごす時間をより豊かにし、自由なキャンプライフを実現してくれるでしょう。
ただし、ソーラーパネルの取り付けにはいくつかの問題点も存在します。
これらの問題点については、以降の章で詳しく解説していきます。
車体に取り付けるソーラーパネルの問題点

車体に取り付けるソーラーパネルは、一見魅力的ですが、いくつかの課題が存在します。
見た目の問題
ソーラーパネルを車体に固定すると、どうしても見た目が悪くなってしまいます。
スタイリッシュな車にソーラーパネルを取り付けることで、そのデザイン性を損なってしまう可能性があります。
街中では、ちょっと浮いてしまいます!
また、パネルの設置場所によっては、視界を妨げる恐れもあります。
走行時の影響
走行中にソーラーパネルは強い風圧を受けることになります。
この風圧によって、パネルが破損したり、振動音が発生したりする可能性があります。
これは運転していて不安になります。
特に高速走行時や悪天候下では、これらのリスクが高まります。
設置の手間
ソーラーパネルの取り付けは、一般のドライバーにとってはハードルが高い作業と言えるでしょう。
パネルの設置場所の選定、配線の接続、防水処理など、専門的な知識や工具が必要になります。
また、車種によっては、取り付けが困難な場合もあります。
これらの課題を考えると、車体への固定式ソーラーパネルは、見た目や安全性、設置の手間といった点で、必ずしも最適な選択肢とは言えません。
コンパクトカーでもOK!手軽に使える折り畳みソーラーパネルの魅力

車体への固定式ソーラーパネルの課題を解決し、車中泊をより快適にするのが、折りたたみ式のソーラーパネルです。
コンパクトで持ち運びやすい
折りたたみ式なので、使わない時はコンパクトに収納でき、車内のスペースを有効活用できます。
旅行先での移動も楽々です。
設置が簡単
場所を選ばず、太陽の光が当たる場所に置くだけで使用できます。
面倒な車への設置作業は不要なので、誰でも簡単に必要な時に取り扱えます。
見た目もすっきり
使用しない時は折りたたんで収納できるため、車の見た目を損なうこともありません。
コンパクトカーのルーフに大きなソーラーパネルは違和感がありますよね。
フレキシブルな設置
テントサイトや道の駅の駐車場など、様々な場所で利用できます。車外だけでなく、駐車中は車内のフロントに置けば、盗難のリスクはありません。
また、キャンプやアウトドア活動の幅を広げてくれます。
折りたたみ式ソーラーパネルは、その手軽さから、コンパクトカーや軽自動車でも気軽に導入できます。
車中泊だけでなく、防災グッズとしても役立つため、一台持っておくと安心です。
ポータブル電源との最強コンビネーションで快適車中泊

ソーラーパネルで発電した電気は、そのまま使うだけでなく、ポータブル電源に蓄えることで、より便利に活用できます。
発電した電力を蓄える

ソーラーパネルで発電した電力は、ポータブル電源の大容量バッテリーに蓄えられます。
これにより、日中、太陽光が十分に当たる時間帯に発電し、夜間や日陰の場所でも、蓄えた電力を使って様々な機器に給電することができます。
様々な機器に給電
ポータブル電源は、スマートフォンやタブレットなどの小型機器はもちろん、冷蔵庫、照明、ドローンなど、幅広い機器に給電することができます。
車中泊で必要な電力を、この一台でまかなえるのは大きな魅力です。
停電時にも安心
災害時など、突然の停電に見舞われた場合でも、ポータブル電源があれば、緊急時の電源として利用できます。
スマートフォンを充電したり、照明を確保したりすることで、いざという時の備えとなります。
ソーラーパネルとポータブル電源の組み合わせは、単に電力を供給するだけでなく、車中泊の自由度を飛躍的に向上させます。
太陽光という自然エネルギーを活用することで、環境にも優しく、安心して車中泊を楽しむことができます。
ソーラーパネルの発電量と利用できる範囲の比較

ソーラーパネルの発電量は、パネルのサイズや効率によって異なります。
一般的に車中泊やアウトドアなど、小規模な電力供給に適したソーラーパネルは、100W以下が主流です。
ここでは代表的な100W、50W、20Wのソーラーパネルの発電量と、それぞれの発電量で利用できる範囲について比較してみましょう。
ソーラーパネルの発電量と利用できる範囲の比較表
発電量の目安 | 利用できる機器の例 | 使用シーンの例 |
---|---|---|
100W | スマートフォン複数台充電、小型冷蔵庫、ノートパソコン、LED照明複数個 | 車中泊での冷蔵庫稼働、電気毛布、キャンプでの照明、ドローンバッテリー充電 |
50W | スマートフォン複数台充電、小型扇風機、タブレット、ポータブルスピーカー | 車中泊でのスマートフォン充電、キャンプでの照明、小型家電の充電 |
20W | スマートフォン1~2台充電、小型LEDライト、GPS機器 | 登山中の機器充電、緊急時の電源確保 |
各発電量の特長
ソーラーパネルの発電量の特徴と利用する場合の目安について説明します。
もちろんソーラーパネルだけでは利用できないため、ポータブル電源の容量も検討します。
100Wクラスのソーラーパネル
比較的多くの電力を必要とする機器にも対応可能。
車中泊で冷蔵庫を長時間稼働させたり、複数の電子機器を同時に使用したりする場合に適している。
パネルサイズが大きくなるため、持ち運びにはやや不便な場合がある。
50Wクラスのソーラーパネル
スマートフォン充電や小型家電の充電など、一般的な用途には十分な出力。
コンパクトで持ち運びやすく、様々なシーンで活用できる。
100Wに比べて発電量が半分のため、大容量の機器を長時間使用することは難しい。
20Wクラスのソーラーパネル
小型軽量で、バックパックに入れて持ち運べるほどコンパクト。
スマートフォンの充電や、非常時の電源確保などに最適。
発電量が小さいため、一度に多くの機器を充電することはできない。
発電量を選ぶ際のポイント
- 利用する機器の消費電力: 充電したい機器の消費電力を把握し、それに合った発電量を選ぶ。
- 使用シーン: 車中泊、キャンプ、登山など、使用シーンによって必要な電力量は異なる。
- 持ち運びやすさ: コンパクトで軽量なものが良い場合は、低ワット数のものを選ぶ。
- 設置場所: 日当たりが良い場所に設置できるか、設置場所の広さなども考慮する。
ソーラーパネルの発電量を選ぶ際は、利用シーンや充電したい機器に合わせて、最適なものを選ぶことが重要です。
高出力のソーラーパネルは、多くの電力を必要とする場面で活躍しますが、携帯性が劣る場合があります。一方、低出力のソーラーパネルは、コンパクトで持ち運びやすく、様々なシーンで活用できます。
注意: 上記の表はあくまで目安であり、実際の使用状況によって発電量や使用時間は異なります。また、天候や設置角度によっても発電量は変化します。
ポータブル電源の容量と利用範囲の比較

ポータブル電源の容量は、Wh(ワットアワー)という単位で表されます。
この容量が大きければ大きいほど、多くの電気を蓄えられ、長時間または大電力の機器を使用することができます。
様々な機器の使用例と必要な容量
機器 | 消費電力(W) | 使用時間 | 必要容量(Wh)* |
---|---|---|---|
スマートフォン | 5-10 | 5時間 | 25-50 |
電気毛布 | 50-90 | 8時間 | 400-720 |
小型冷蔵庫 | 40-80 | 12時間 | 480-960 |
ポータブルテレビ | 30-50 | 5時間 | 150-250 |
*必要容量は、消費電力×使用時間で算出。実際の使用時間は、機器の種類や設定によって変動します。
スマートフォン
比較的少ない電力で長時間使用できるため、小型のポータブル電源でも十分です。
電気毛布
比較的大きな電力を消費するため、ある程度の容量が必要です。冬のキャンプなどで使用する場合、容量に余裕を持たせておくと安心です。
小型冷蔵庫
冷蔵庫は連続運転するため、他の機器に比べて多くの電力を消費します。長時間使用したい場合は、大容量のポータブル電源がおすすめです。
ポータブルテレビ
画面サイズや機能によって消費電力が異なりますが、数時間の視聴であれば、中程度の容量のポータブル電源でも十分です。
ポータブル電源の容量別おすすめ用途
- 200Wh以下: スマートフォンやタブレットなどの小型機器の充電、非常時の備え
- 200Wh~500Wh: 小型冷蔵庫、扇風機、ポータブルテレビなどの使用、キャンプでの照明
- 500Wh以上: 冷蔵庫の長時間運転、電子レンジの使用、複数の機器の同時使用
容量を選ぶ際の注意点
- 機器の消費電力: 使用したい機器の消費電力を確認し、それに合った容量のポータブル電源を選びましょう。
- 使用時間: 一回の充電でどのくらいの時間使用したいのかを考え、必要な容量を計算しましょう。
- 重量とサイズ: 大容量のポータブル電源は重く、かさばる傾向があります。持ち運びやすさを重視する場合は、容量と重量のバランスを考えましょう。
- 価格: 容量が大きくなるほど、価格も高くなります。予算に合わせて選びましょう。
ポータブル電源の容量は、使用したい機器の種類や時間によって異なります。複数の機器を同時に使用したい場合や、長時間使用したい場合は、大容量のポータブル電源を選ぶことをおすすめします。
その他
- ソーラーパネルとの組み合わせ: ソーラーパネルと組み合わせることで、ポータブル電源のバッテリーを繰り返し充電することができます。
- AC出力: ACコンセントから様々な家電製品に給電できます。
- USB出力: スマートフォンやタブレットなどのUSB機器を充電できます。
ご自身の使用用途に合わせて、最適なポータブル電源を選びましょう。
おすすめの折り畳みソーラーパネルとポータブル電源紹介

おすすめの折り畳みソーラーパネルとポータブル電源をセットにしてAmazonで手に入るものを紹介します。
尚、バラバラに購入して組み合わせてもOKです。
ソーラーパネル100Wクラスの組合せ
Jackery:バッテリー容量1070whの大容量のポータブル電源で大人気1000モデル。コーヒーメーカー(1120W)、ポータブルエアコン(1000W)、電子レンジ(960W)、ケトル(850W) などの家電製品にも対応できます。ドライブ、キャンプ、家族旅行、非常用、防災用に多用途。
EcoFlow:バッテリー容量512Whのコンパクトなポータブル電源です。ACx4、USB-Ax3、USB-Cx1、DC5521ポートx2、シガーソケットx1の合計11個の出力ポートを搭載。スマートフォンや電気毛布、冷蔵庫、テレビ、扇風機、ブレンダーなど、幅広い電化製品が使用できる。
ソーラーパネル50Wクラスの組合せ
Jackery:バッテリー容量256Whのポータブル電源とタブレットサイズに折り畳めるソーラーパネル40 Miniと組み合わせ。約3.6kgのポータブル電源と約1.2kgの小型ソーラーパネルで軽に持ち運べる。256Whの容量で、スマホやタブレット、パソコン、ライト、小型炊飯器、小型車載冷蔵庫、扇風機、電気毛布など。
FlexSolar:スマホ等専用でソーラーパネルに直接接続可能です。1QC3.0 USB-A(最大18W)/1PD2.0 USB-C(最大18w)(5v-3A/9V-2A/12V-1.5A)/19V DC(5.5*2.1mm)(最大40W)の内蔵出力で、スマホ (AndroidとPhone)/Pad/など、電子機器を直接接続して充電できます。ポータブル電源は不要です。
ソーラーパネル20Wクラスの組合せ
スマホ等専用の20WポータブルソーラーUSB充電器です。車旅、キャンプ、ライディング、クライミング、ロッククライミング、アウトドアに適しています。スマホ、タブレット、GPS、デジタルカメラに最適な充電速度を提供します。ポータブル電源は不要です。
ソーラーパネル発電を使って日本縦断した体験談

ぼくの場合は、ソーラーパネルを軽バンのルーフに取付けて車旅に出ました。
その体験から得たことをお伝えします。
ソーラー発電をルーフに取付けてバッテリーをつなぐ配線をするのですが、これがかなり苦労しました。

ソーラー専用のバッテリーは重いです。

コントローラーとバッテリーをつないで使います。

ソーラーパネルが重いため取付はルーフキャリアを購入してパネルをのせました。

その教訓ですが、ソーラー発電で利用するのは主に夜の照明とスマホやタブレット、扇風機の電源です。
後から考えると、その程度なら折り畳みのソーラーパネルで十分活用できると思いました。
理由は、50Wのソーラーパネルで車のバッテリーを充電して使ったのですが、ほとんど電機は余り気味でした。
その経験から分かったことは、折り畳みソーラーパネルとポータブル電源で快適に利用できることです。
このセットは、重量が軽いのと、コンパクトに収納できるメリットがあります。
しかも、パッソの様なコンパクトカーでも十分積み込めるので楽です。
2泊3日程度の車中泊、あるいはスマホと夜間照明用に使うなら、折り畳みソーラーパネルで十分と言えます。
まとめ
ソーラーパネルとポータブル電源の組み合わせは、車中泊やアウトドアを快適にするだけでなく、災害時の備えとしても役立ちます。
ソーラーパネルで発電した電力をポータブル電源に蓄えれば、スマートフォン充電や照明はもちろん、小型冷蔵庫の稼働も可能です。
災害時には、停電した際の電力源として、また、緊急連絡手段の確保にも役立ちます。
ポータブル電源の容量は、使用する機器や時間によって選ぶことが重要です。