中古車で走行距離が多いのと少ないのとはどちらが買いなのでしょうか?
車という乗り物を「エンジンの寿命」と整備方法を参考に説明します。
車の走行距離は何キロが限界?
結論から言うと、ギネスでは’66年式ボルボP1800という車が360万kmの距離の記録をもっています。
私たちの乗る車の走行距離は何キロ位が寿命なのでしょうか。そんな疑問に中古車を例にエンジニアの意見も参考にまとめました。
車を購入する時の参考になれば幸いです。
エンジンの寿命
マイカーを運転している私たちには、車の距離がとても気になるところです。また、これから中古車を選ぶ時に走行距離の見分け方を知ることで、間違いのない車選びをしたいのです。
車は機械なので当然寿命があるはずです。
要はエンジンの寿命ということになります。車のエンジンは何キロくらいの距離まで使えるのでしょうか。
タクシーの走行距離は?
現実的な距離のデータはタクシーが答えを持っていました。
距離をたくさん走っている車がタクシーです。
タクシーは車両の整備をきちんと行っていますので、最高の状態での走行距離がわかります。
実際にタクシー会社の情報では距離は50万キロほど走ります。
大手のタクシー会社を例にとると、約25万kmまで使用された車は、その後、系列のタクシー会社や中古車業者へと流れます。
その後、地方のタクシー会社や自動車教習所に流れた中古車は50万km位までの距離を走ります。
最後は、自家用車になったり、解体されて部品取になったり、自動車輸出業者を経て海外で利用されます。
車は、距離が50万キロでもまだまだ、利用されているのです。
マイカー10万キロ説
マイカーの車の多くは、日曜の休日にしか車に乗らないことです。そのため、中古車として距離10万キロで突然値段が安くなるのです。
そこには2つの要因があります。
その1:エンジンの潤滑の問題
毎日エンジンを動かしていれば、エンジン内部は常時オイルの膜でカバーされて良い状態を保っています。
しかし、休日だけ車を動かすなどの使い方では、エンジンに潤滑面の問題が出てしまいエンジン回りが劣化するので安くなるのです。
その2:異常燃焼の問題
エンジン内部には、スラッジやカーボンが付着します。
高速道路などでエンジンを高回転にしたり負荷をかけるとスラッジやカーボンが付着しにくくなります。
タクシーなどの車では、毎日エンジンに負荷をかけた運転になるので、スラッジやカーボンが付着しにくくなりエンジンは良い状態を保つのです。
マイカーを運転する場合、そうはいきませんので、スラッジやカーボンも溜まる一方なのです。
エンジン燃費や調子が悪く整備が必要になることが、中古車として安くなる要因です。
整備上のエンジントラブルの3大要因
その他に、ユーザーが車のメンテを怠って発生する3大トラブルがあります。
(1)エンジンオイル切れ。
(2)冷却水系ウォーターポンプの故障・劣化によるオーバーヒート。
(3)タイミングベルト切れ。
通常整備を行っていれば、トラブルは防げます。
車は毎日使うのがベスト
現役で走っている走行距離40万キロの軽トラックや、80万キロのクラウンなどがある事を聞きます。
毎日エンジンを掛けて走っているのです。毎日車のエンジンを使う事で、潤滑とエンジン内部のスラッジやカーボンによる異常燃焼などが軽減され、エンジンの寿命は延びます。
中古車「走行距離」の落とし穴
ここまで走行距離とエンジンの関係を説明してきました。結論は年数が古い中古車で走行距離が少ない車は「あまり乗られていない」ということです。
エンジンも回っていないしいたるところが昔のままで部品交換されていない可能性があります。
むしろ10万キロ走った中古車の方が機械的には動いていたため古くなった部品は交換されているかメンテナンスがされているので、逆に安心感があります。
中古車で5年で1万キロと5万キロなら、状況にもよりますが5万キロ走った方を選びます。
まとめ
ガソリンや軽油で動くエンジンは、毎日使うことが車の寿命を延ばせることに繋がります。
整備も怠らずにしていけば、車は50万キロも走ります。
自分ごとですが、軽バンを1日350キロを連続して10日間以上乗ったことがあります。その時は、エンジンは音が静かになり滑らかな回転になったと記憶しています。
まだ、10万キロを超えたばかりですが、まったくエンジンには問題が無く調子は絶好調です。毎日エンジンを掛けて乗っています。
tabito(旅人)