軽自動車はそのコンパクトなサイズと燃費性能の良さから、多くの人に愛されています。
しかし、初めての方は、軽自動車で峠越えは大丈夫か?と不安な方も多いことでしょう。
この記事では、軽自動車での峠越えに必要な運転方法や注意点を詳しく解説します。
軽自動車の峠越えは不安がある?

軽自動車は何と言っても、排気量が660㏄なので、そもそも馬力がありません。
そんな軽自動車がはたして峠を越えるのはだいじょうぶなのでしょうか?
車中泊をするなら、軽自動車にはたくさん荷物を積んでいるので重量も重くなっているはず。
また、峠では空気が薄くなるので、エンジンはパワーがでるのか?
結果から言えば、軽自動車で峠を越えることは無理ではありません。
そのためには、準備を運転方法を知ることが重要です。
軽自動車で峠越えする方法
軽自動車は小回りが利き、狭い山道や急カーブでも扱いやすいのが特徴です。
また、燃費が良いため長距離ドライブでも経済的で、峠道の景色を楽しみながら走ることができます。
しかし、軽自動車のエンジン性能や車体の軽さが峠道での運転に影響する場合があります。
そのため、安全な運転方法を理解しておくことが重要です。
峠越えの準備

峠道を走る前に、車と自身の準備を整えることが必要です。
(1) 車の点検
- タイヤのチェック: タイヤの溝が十分にあるか、空気圧が適正かを確認します。峠道では路面状況が変わりやすいため、しっかりしたタイヤが必要です。
- ブレーキの状態: 下り坂でのブレーキ操作が多いため、ブレーキパッドやブレーキフルードの状態を確認してください。
- エンジンオイル: 長時間の運転に耐えられるよう、オイル交換を済ませておきましょう。
- 冷却液: エンジンが過熱しやすい峠道では、冷却液の量と状態も重要です。
(2) ルートの確認

- 地図やナビの活用: 初めての峠では、事前にルートを確認しておくことが大切です。急カーブや急勾配が多い道もあるので、難易度を把握しておきましょう。
- 天気予報の確認: 雨や霧の多い峠道では視界が悪くなるため、晴天の日を選ぶのが理想的です。
(3) 運転の心構え
- 長時間運転する場合は、こまめに休憩を取り、体調を整えましょう。
- 初心者の方は、峠道の走行に慣れるため、短いコースから始めると良いです。
軽自動車で峠を走る運転方法

峠道では、平坦な道路とは異なる特有の運転技術が求められます。
(1) 上り坂の運転方法
- アクセル操作をスムーズに: 上り坂ではエンジンに負担がかかりやすいので、急激なアクセル操作を避けましょう。
- 適切なギアを選ぶ: マニュアル車の場合は低速ギアに切り替え、パワーを確保します。オートマ車でも、場合によっては「L」や「2」のギアを活用しましょう。
- 速度を一定に保つ: 無理にスピードを上げず、自分のペースで登りましょう。
(2) 下り坂の運転方法
- エンジンブレーキを活用: 下り坂ではエンジンブレーキを使い、フットブレーキの負担を減らします。これにより、ブレーキの過熱を防げます。
- 速度を抑える: スピードを出し過ぎると、カーブでのコントロールが難しくなります。低速ギアで走行し、常に安全な速度を保ちましょう。
- カーブの前で減速: カーブの途中でブレーキをかけると車体が不安定になるため、カーブの手前で十分に減速しておきます。
(3) 急カーブの対処法
- イン側に寄りすぎない: 対向車が来る可能性を考え、中央線を越えないように注意します。
- 視線を先に向ける: カーブをスムーズに抜けるために、視線を次の進行方向に向けて運転します。
軽自動車での峠越えの注意点

軽自動車特有の特徴を理解して、安全運転に努めましょう。
(1) 車体の軽さに注意
軽自動車は車体が軽いため、強風や急なハンドル操作で安定性が失われやすいです。
風が強い日や下り坂での急な操作には特に注意してください。
(2) エンジン性能の限界を理解する
軽自動車のエンジンは高出力ではないため、急な上り坂ではスピードが落ちることがあります。
焦らず、エンジン音を聞きながら適切なギアを選びましょう。
(3) 長時間の下り坂でのブレーキ使用
フットブレーキを多用すると、ブレーキが過熱して効きが悪くなる「フェード現象」が起きる可能性があります。
エンジンブレーキを積極的に使い、ブレーキの負担を軽減しましょう。
(4) 路面状況の変化
峠道は路面が濡れていたり、落ち葉が積もっていたりすることがあります。
特に雨天や冬季の路面凍結には十分注意してください。
(5) 対向車や後続車への配慮
道幅が狭い峠道では、対向車とのすれ違いに注意が必要です。無理に進まず、安全な場所で停車して譲りましょう。
後続車がいる場合は、スピードを調整して追い越されやすいタイミングを作るなど、他の車両への配慮も大切です。
初心者が安心して峠越えを楽しむためのポイント

初心者が安心して峠越えを楽しむためのポイントを説明します。
(1) 無理をしないプランを立てる
初心者は、比較的走りやすい峠道を選びましょう。
観光地にある整備された峠道は、初心者向けのコースが多いです。
ルート上に休憩ポイントが多い場所を選ぶと、疲れたときにすぐに休憩できます。
(2) 時間に余裕を持つ
日中の明るい時間帯に運転することで、視界が良好で安心です。
日没後は視界が悪くなるだけでなく、動物が飛び出してくることもあるため、早めの計画が大切です。
(3) 経験を積む
初めて峠を走る場合は、運転に慣れた友人や家族と一緒に行くのも良い方法です。
回数を重ねることで自信がつき、運転スキルも向上します。
軽バンで峠越えに挑戦した体験談5選

車中泊の車旅行で、魅力的でワクワクするのが峠越えです。
峠越えというアドベンチャーな体験はチャレンジする魂を呼び戻します。
車中泊の車旅旅行では一般道路だけを走るので様々な峠をこえなければなりません。
しかも、660㏄のエンジンエンジンだから、限界もある。
使った激安カーナビは、軽バンが1台通れる様な絶景の峠を案内することも。
そこえ出会う峠の絶景には、ドキドキ・ワクワクします。
日本の魅力的な峠越え5選とは?

特別な峠ではありません。
様々な絶景の有名な峠はすでに多くのサイトで紹介されています。
今回ご紹介する峠は、たまたま迷い込んだり、激安ナビが連れて行った峠なのです。
その峠とは次の5つです。
- 山形県小国町 樽口峠
- 山形と福島の間 西吾妻スカイバレー
- 日本一高い国道 渋峠
- 山梨身延と富士五湖間の峠 中ノ倉峠
- 大分県久住 牧の戸峠
これらの峠は軽バンやコンパクトカーが頑張り山々を越えました。
特に感動したのは中古の軽バンで越えた峠。
走行距離10万キロのご老体の軽バンは力を振り絞り峠を越えたときは涙がでました!
では順番に峠越えを紹介します。
樽口峠(山形県小国町)を超える

山形市内から約100kmほどの山の中にあります。山形市内から車で片道2時間半程山の中に入っていきます。スマホが通じないところもあります。
この峠の見どころは、磐梯朝日国立公園に属する朝日連峰など山並に囲まれた自然豊かな場所です。
そこに駐車して景色を眺めると、壮大な景色に驚きます。
だれも来ない山奥の峠には、日本の原風景を感じます。季節が夏に向かう頃は、大勢の登山家やカメラマンが絶景を見にやってくるそうです。
11月近くの写真です。
西吾妻スカイバレー「白布峠」越え(福島から山形へ)

福島県裏磐梯の桧原湖から山形県白布(しらぶ)温泉とを結ぶ道路があります。
県境が「白布峠」の絶景ポイントです。
この通称「西吾妻スカイバレー」は、県道2号です。県境は標高1400mの白布峠です。
近峠は、胸突き八丁と言えるほど、きつい坂です。
しかもへピンカーブが連続しますので、軽バンだとかなりゆっくり上ります。
さらに福島県裏磐梯側はヘアピンカーブが連続していてスリリングな運転で絶景な景色が楽しめる道路です。
福島県側から白布峠までの間に絶景ポイント「東鉢山七曲り」があります。
このポイントから桧原湖や磐梯山を一望できます。
4月下旬~11月上旬通行可。
日本一高い国道「渋峠」を越える

軽バンですが、2速でぐんぐん登ります。
しかし、ヘアピンカーブがきついので、速度が減速してしまい、Lowでないと無理です。
後から、普通車がガンガン迫ってくるのですが、軽バンだと時速15Km程度でもたもたになります。
志賀高原と草津温泉を結ぶ山岳スカイライン。
国道292号線・通称「志賀草津高原ルート」です。
「渋峠」は国道最高地点標高2,172mを誇る絶景ポイントです。

全長40数キロのこのルートは、標高2,000m超の高い場所を走るのでダイナミックな山々を見ながら絶景が楽しめることです。
下りは、登りよりもスリルがあります。
軽バンのエンジンブレーキは、660㏄の排気量なので、はっきり言ってききにくいです。
ローと2速を交互に使い、ブレーキも使いつつ、急な坂を下ります。
2速に減速しても、あっというまに40Kmになってしまうほどの下り坂です。
ブレーキを多用すると、ハイドロプレーニング減少が起きるので、我慢しつつテクニックがいるところです。
岩石がゴロゴロしている草津白根山付近や、志賀高原の湖沼と森林、そして雄大な北アルプスなどドライブを飽きさせません。
「中ノ倉峠」を越える。山梨身延から富士五湖へ

富士山の西がわにある写真の「本栖湖」は、世界遺産に登録された富士山の構成資産の一つです。
本栖湖に西側に「中之倉峠展望地」という絶景ポイントがあります。
この峠は途中数か所、軽自動車では、少しだけ頑張るところがあります。
とは言え、無理ではないのでゆっくり走れば問題はありません。
旧千円札に描かれた景絶景ポイントを通過しました。

現在の千円札の裏に描かれている富士山と湖は、この絶景スポットから撮影されました。
富士山を愛し撮り続けた写真家故・岡田紅陽先生の「湖畔の春」という作品がベースです。
千円札のデザインは2024年上半期に新しくなりました。
- 1万円札は今の福沢諭吉から渋沢栄一へ
- 5千円札は樋口一葉から津田梅子へ
- 千円札は野口英世から北里柴三郎へ
でも裏側はどんなデザインになるのか見えてきません・・・
大分県久住「牧の戸峠」を越える旅

牧ノ戸峠(まきのととうげ)は、大分県玖珠郡九重町にある峠です。
牧ノ戸峠は、軽自動車でも負担はほとんどないので、初心者向けのドライブが楽しめます。
車を降りてハイキングすると絶景ポイントがある峠です。
やまなみハイウェイの途中にある峠で、久住山、九重山、黒岩山などの登山道の入り口になっています。
多くの登山家がいました。湯布院からくじゅう花公園を通りすぎてしばらく走ると牧ノ戸峠があります。
九州各地の高山に自生するツツジの一種ミヤマキリシマ の見ごろは6月上旬。
まとめ

軽自動車での峠越えは、特有の運転技術や注意点を理解すれば、安全に楽しむことができます。
事前の準備をしっかり行い、落ち着いて運転することで、初心者でも峠越えの魅力を味わえるでしょう。
車旅行で超える峠には、様々な絶景ポイントが潜んでいます。
普段、見逃してしまいそうな場所でも、車を降りて歩いてみると意外な絶景ポイントの発見があります。
峠の一部を紹介いたしました。
安全運転を心がけながら、美しい景色や爽快感を存分に楽しんでください!