健康増進型保険の仕組みとメリット及び注意点

番外編
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健康増進型保険が相ついで新しく登場しています。

健康に良い取り組みをしたり生活習慣病などが改善されると保険料が割り引かれるメリットがあります。

具体的にはどの様な仕組みになっているのが調べてみました。

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なにがメリットなのでしょうか?

従来の総合型保険や医療保険との違い

従来型の保険

いままで単に保険への加入と聞けば、病気や入院、ケガなどのために医療保険に加入したり、死亡した時に備えて死亡保険に加入します。

これらの保険への加入理由は、年金保険や共済保険のような公的保険だけでは支払いに不足が生じる不安があるためです。

その不足分を補い、いざという時の安心のため民間の各種保険に加入しているのが一般的な加入理由です。

健康増進型保険の特徴

健康増進型保険の目的は、生活習慣や健康状態を改善することにあります。

健康や生活改善のレベルにしたがって保険料の割引率が決まる保険のことです。

保険加入後に、血圧やBMIの改善、普段の運動など改善への取組をします。

結果、健康な状態に改善されれば保険料が割り引かれるのです。逆に悪化すれば保険料は高くなります。


ではその仕組みとは?

仕組みは、保険会社により違います。事例としてどんな仕組みなのか住友生命の健康増進型保険の内容を調べてみました。


住友生命「Vitality(バイタリティ)」

住友生命の「Vitality(バイタリティ)」は、もともと「健康増進型保険」という商品ではなく、従来の保険に「特約」としてプログラムを付加するタイプなのです。

正確には難しい表現ですが「健康増進乗率適用特約」を付加した保険契約に加えて、「Vitality健康プログラム契約」を締結するということです。

健康増進型保険=
 「従来の保険+特約」+
   「Vitality健康プログラム」

なので「Vitality健康プログラム」という名称になっています。

「Vitality健康プログラム」が利用できる商品は現在のところ、従来の保険「プライムフィット(総合型保険)」と「ドクターGO(医療保険)」の2商品のみとなっています。

「Vitality健康プログラム」

料金:月額864円(税込)
条件:新規加入に限定

保険料とは別に「Vitality健康プログラム」利用料として月額864円(税込)の払込みが必要となります。

*保険料払込が免除の場合でも「Vitality健康プログラム」を継続すると利用料の払込が発生します。

*スマートフォンやウェアラブルデバイス(アップルウォッチなど)が必要となります。最低スマホがあれば大丈夫です。

従来の保険料より大幅割引される保険料

「従来の保険」+特約「Vitality健康プログラム」のセットで加入すると、保険料の割引率は毎年見直されます。

割引率の幅

1年目:15%の割引があります。
2年目以降:割引率2%~+2%(成果により4段階で変動)

ステータスの種類

「Vitality健康プログラム」には、健康改善の度合いによりポイントが付きます。ポイント数によりステータスが決まり、割引率が決まります。

ポイントとステータスの関係

ステータス ポイント割引率
ブルー0pt~
-2%
ブロンズ12,000pt~変動なし
シルバー20,000pt~+1%
ゴールド24,000pt~+2%

初期加入から15%の割引からのスタートとなります。

もし、加入1年後の結果あまり改善ぜずにポイントが0ptだった場合は、15%の割引率から2%が引かれ、13%の割引になってしまいます。

逆に2年後に20,000ptを超えた場合は、15%+1%で16%の割引になります。最大の割引率は30%に設定されています。

では具体的な例を検証してみましょう。

30才の男性の場合(例)

30才男性がプライムフィット 1UP(総合保障タイプ)に加入した場合

Basic Vitality加入時15%割引最大30%割引
11,214円9,673円8,138円

元となる「プライムフィット 1UP(総合保障タイプ)」のBasic Vitalityという商品(保険料11,214円)に健康増進型保険として加入すると、加入時は15%割引なので9,673円となります。

健康管理されポイントがゴールドになり最高割引30%になると、保険料は8,138円になります。3,076円の割引となります。

Vitalityポイントの獲得方法

STEP1 健康状態を把握する

◆オンラインチェック:最高3000pt
タバコ、食生活、ストレス(心のチェック)
◆健康診断受診:年間合計10,000ptまで(65歳以上は12,500ptまで)
血圧、BMI、コレステロール、血糖、尿蛋白等の結果提出

STEP2 健康状態を改善する

ウェアラブルデバイス、スマホなどのアプリにより通勤やウォーキング・ジョギング、散歩などで計測された心拍数、歩数をVitalityポイントに換算します。

また、指定の「フィットネスジム」「イベント」での計測結果もVitalityポイントになります。

加入者向け特典

Vitalityを利用すると受けられる各種特典があります。

・ポラール:ウェアラブルデバイスが会員特別価格(最大30%OFF)で購入。

・コナミスポーツクラブを会員だけの特別価格で利用。

・ルネサンスのスポーツクラブを会員だけの特別割引価格で利用。

・アディダスのスポーツ一部用品が特別割引価格(一律30%OFF)で購入。

・スターバックス コーヒーのドリンクチケット。

・ローソンのスムージー各種またはMACHI caféコーヒーの交換チケット。

・oisixのヘルシーフードが会員特別価格(最大25%OFF)で購入。

・Apple Watchを購入で24か月間で最大24,000円分のVitalityコインを獲得。

・ガーミンのウェアラブルデバイスが特別割引価格(最大40%OFF)で購入。

・ソフトバンク:1つ選択(1~3)
(1:ウェアラブルデバイスと血液検査の無料クーポン、2:スマート体組成計が特別割引価格(2,400円割引)で購入、3:血液検査の割引・無料クーポン)

*詳細は、ホームページでご確認下さい。

デメリット(注意するポイント)

デメリットというと商品の悪い点と捉えがちですが、そうではなく注意する点

内容が充実している分、保険料が高い。

「Vitality健康プログラム」の利用が可能な商品は「プライムフィット」と「ドクーGO」になっています。

どちらも内容が充実しており保証では満足できる商品ですが、保険料が高いです。

保険料とは別に、月額料金がかかる。

「Vitality健康プログラム」には、保険料金とは別に月額税込み864円をクレジットカードでの支払いが生じます。

ベースとなる保険料が仮に免除されることになっても、「Vitality健康プログラム」を継続する場合は月額税込み864円を支払う事になります。

デバイスとアプリが必要です。

健康状態を計測する必要があるので、ウェアラブルデバイスやスマホと専用のアプリが必要となります。最低でもスマホとアプリは必要です。

新規加加入者だけ加入できます。

すでに従来の保険プライムフィットとドクターGOに加入している方は、「Vitality健康プログラム」には加入することはできません。

新規加入者だけが付加できるプログラムです。ご注意ください。

まとめ

健康増進型保険は、健康維持する方にはモチベーションがあがり健康への効果が出るのではないでしょうか。

過多のの飲酒、喫煙などからガンのリスクを減らしたり、BMIや血圧等の結果では改善が必要な診断が出ている方には有効な保険と思われます。

しかし、健康増進への取組が継続出来てはじめてメリットがでてきます。途中であきらめると「割引」から「割増し」へと保険料の支払額が変化します。

ゆとりをもった生活をこころがけて、健康増進を目指し注意点を確認して活用しましょう。

tabito(旅人)

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