いよいよ暖かくなり車旅・車中泊のベストシーズンに入りました。気になるのが刻々と変動するガソリン価格です。
昨日、久しぶりにガソリンスタンドに給油に行くと、140円/Lの表示があちらこちらに。なんか値上がりしていない?
そこで、ガソリン価格の仕組みから全国の販売価格までを調べてみました。
ガソリンが販売されるまでの流れ
ガソリンが私たちの車に給油されるまで、どんな流れになっているかを調べましょう。
一番初めは、ガソリンの元になる「原油」を原油産出国から買い取ります。原油国は、主にアラブ共和国連邦等を中心とした中東となっています。
OPEC(石油輸出国機構)が生産量を決めている
アラブにはOPEC(石油輸出国機構)という団体がある、このOPECが原油生産量を決めているのです。
買い取った原油はタンカーを利用して日本各地の石油コンビナートへ輸送されます。
石油コンビナートでは、原油に含まれていて人体に害のある硫化水素を除去したり、ガソリンの指標の一つでもある「オクタン価」等の調整が行われます。
出荷用に完成したガソリンはタンクローリー車でガソリンスタンドに運ばれ、そこから私達の車に給油されるのです。
ガソリン価格が決まる仕組み
ガソリンを作るには輸送費や携わる人々の人件費等がかかります。
その中でも原油の価格は大きな割合を占めるために、その分ガソリンの価格への影響も大きいのです。
原油価格はOPEC(石油輸出国機構)が原油生産量を決めていることは説明した通りです。この原油生産量の変動が原油価格に影響を及ぼしているのです。
原油生産量と為替
つまり、原油の生産量が多くなり市場に原油がたくさん出回れは値段が下がります。また、生産量を少なくすると市場に出回る原油が減るため、値段は上がるのです。
さらに別の要因として、取引の際の為替(円安、円高)によって原油を仕入れる価格が変わります。為替で円が安くなると原油仕入価格は高くなり、円が高くなると原油仕入価格は安くなるのです。
原油生産量と為替により原油価格が決まりガソリン価格が決まるのです。
全国平均はいくら?
ガソリンスタンドの価格競争
最終的に原油は石油コンビナートでガソリン製品になり、全国のガソリンスタンドに運ばれて店頭販売されます。
ここで、ガソリンスタンはスタンドの経費を価格に上乗せしてガソリンの販売価格が決まるのです。
ガソリンスタンドは相互に顧客を獲得するための版微競争があり、各スタンドごとに相場を見ながら価格を決めるのです。
価格競争で安すぎる価格の販売は独禁法違反に抵触する場合があります、行き過ぎたため不当な安値販売を公正取引委員会から警告されたケースも報告されてます。
全国のガソリン平均価格 2019年1月~4月
レギュラーガソリン価格の推移のデータです。現在は値上がり傾向にあるようです。

地域で大きな差があります。
経済産業省資源エネルギー庁の統計で、2019年4月15日付のガソリン価格を調べてみました。
その直近のデータから、レギュラーガソリンの価格の高い県と安い県のベスト10を作ってみました。
高い県のベスト10
一番高いのは、長崎県でレギュラーガソリン1L当たり157.7円です。九州沖縄の価格が高くなっています。

安い県のベスト10
一番安い県は徳島県の140.5円でした。次に埼玉県、茨城県、千葉県と関東圏が続きます。

全国のガソリン1Lの価格差は、17.2円
2019年4月15日現在、全国のレギュラーガソリン価格の最高と最低の価格差は、なんと1L当たり17.2円でした。
安くいれましょう!
日本全国車旅をしていると、県をまたいでガソリン価格が高くなったり、安くなったりします。
長距離を毎日走る車旅では、ガソリン価格は旅の経費に大きく影響してきます。できれば事前に調べて安く入れたいですね。
まとめ
1979年の第2次オイルショック後の1982年には史上最高値の172円を記録したことも記憶に強烈に残っています。その後、安い方にシフトした1999年には99円と今では信じられない安い時期も経験しました。
2019年4月現在、1Lの価格が140円で驚く人も見かけなくなりました。高値に慣れたせいでしょうか。
原油生産量と為替、ガソリンスタンドの経費と販売競争という関係からガソリン価格が決定されており、刻々と変動しているのです。
ガソリン価格の学習でした。
tabito(旅人)